ブックタイトル潮来町史

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概要

潮来町史

俗民VI例は区別されている。成木責めの方法は、果樹に刃物で少し傷をつけ、「成るか成らぬか、成らねば伐るぞ」「なります。なります」と唱えて、ゆたかな実りを約束させる(「潮来町の民間信仰」)。ハ門ナリキモチは、ナラの木の枝に米の粉の団子をゆでたものをならせる。この日に「松引き」に使う「餅箸」をスルデの木でつくっておく。口十五日、餅箸または柳の木を三01四0センチ位に切りササラのように皮を剥いだもので、果物のなる木を叩いて、今年はたくさんなるように願った。現在は行われていない(大生原)。十四日の夜は、「鳥追い」の行事がある。正月七日頃、子供らが民家から離れた空地に麦藁・竿竹で小屋をつくり、十四日に町内から餅を一軒一軒もらい歩く。もらった餅を小屋の中で、コンロに炭を入れて餅を焼き、皆で食ぺる、夜になると小屋に火を付けて燃やす。害鳥を追い払う行事である(延方)。ナリキモチ〔大賀〕第VI-6図子供らが「鳥追い小屋」をつくり、ご」で雑煮餅を食ぺ、小屋に火を放って燃やす。そのあと「墨塗り」(人生儀礼参照)といって嫁または婿をもらった家にお祝いに行き、ご祝儀を頂戴し}れを分け合って解散した。大正期末頃まで行われていた(大生原、「水原の年中行事」)。また、山の竹、松を用い、一間四方よりやや大きめの小屋をつくる。家々を廻って若餅を集め、味噌雑煮を食う。小屋は夜のうちに燃やす(『国鉄鹿島線沿線の民俗』)。鳥追いには子供の唄があり、次の二種が知られている(『国鉄鹿島線沿線の民俗』)。付鳥追いな鳥追いな今夜はどこの鳥追いな旦那さんの鳥追いな鳥追って火付けてむかえさ(向うへさ)追っ越せ黒がらすコワ1ホイワlホイ}こはどこのワ!ホイだ鎌倉さんのワ1828トリオイ小屋〔麻生町根小屋〕第VI-7図