ブックタイトル潮来町史

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概要

潮来町史

俗民VI? 1月2日o 1月1日企その他家族全員が集まり正月の挨拶をしてから雑煮を食し822氏神参拝、次いで鎮守様を参拝する(延方)。元朝には鎮守様(香取神社)をはじめ、集落内の神社・寺院に参拝し、イチクワ(一鍬)の日家運の繁栄と幸福を祈願する。鹿島神宮へ参拝する者も多い(大生原)。潮来地方では、正月二日を仕事はじめと仕事はじめ・カイレンしている。商屈では初荷・初売りがありクワイレ(鍬入れ),舟のある家では舟に正月餅を供えて農耕「舟の乗り初め」をした(潮来、津知)。の無事を祈り、漁業家などは、舟の乗り初めのとき一升餅をへサキへあげて一年間の安全を祈ってから乗り初めをする(延方)。第VI-l図一一日の商庖への買い物は「買い初め」といって商庖へ行き、買い物をすると年賀の品などが付けられる(大生原)。了つした行事ではなく「仕事はじめ」としての認識は、四日という家もある(延方)。正月二日の行事でもっとも重視されているのが農家のカイレンである。カイレンは「鍬入れ」が誰ったもの藤次男「若水本義考証」『茨城の民俗』第二一号)。で、カラスヨパリ(烏よはり)ともいわれている。茨城県内では一月十一そ日に行われるのが一般で、若水とともに正月当初に重視されるのが元朝参りである。晦日の一二時をすぎると家を出て、鎮守様(天王様)へ初詣をする。またイチクワ(一鍬)というところもある。v)の方法は同じようであるが、潮来地方では二日である。以下に地区ごとれを「一番参り」という(潮来)。大晦日の夜の一二時が年の境と考えており、夜中から元日にかけての神参りを「初詣で」といっていた。初詣の事例をあげよう。では、ところの氏神様(産土神)へ詣でるのが古い形であったが、今では潮来では、Hケイレンまた鍬入れといい、田圃でご鍬ザックラコ、著名な社寺へ、それもその年の恵方にあたる社寺へ詣でることがさかん二鍬ザックラコ」といいながら餅を供え、豊作を祈ったが、昭和二十五年頃から行われなくなった。口また二日に行う家が多いが、十一日までに形式的に田畑に鍬を入れになってきた(津知)。一隅に簡単な松飾りをし、そこへ紙を敷い